The 28th International Conference
for Women in Business
第28回
国際女性ビジネス会議

AFTERNOON SESSION

アフタヌーンセッション

アフタヌーンセッションシルク・ドゥ・ソレイユへの挑戦

時には涙したことも。あきらめずに自分の殻を破り、表現し続ける

高橋 典子氏

高橋 典子氏Noriko Takahashi

「シルク・ドゥ・ソレイユ」KAで活躍するバトントワラー

アフタヌーンセッション最後のステージは、ラスベガスからの生出演! 初めに、ショーの映像が流れます。壮大なパフォーマンスを繰り広げるシルク・ドゥ・ソレイユの『KA(カー)』です。そして、中継先はなんと、その舞台裏! この作品で大活躍中のバトントワラー・高橋典子さんが、現在に至るまでの挑戦の道のりをお話しします。

土曜夜のラスベガスでの本番が終わったばかりで、衣装もメイクもそのままの高橋さんがステージ脇から「今、舞台の方へ歩いています!」と言いながら語ってくださったのは、まず高校を卒業したときのエピソードです。
「バトンの先生とシルク・ドゥ・ソレイユのショーを見に行ったときに、先生が『こんなところでバトンができたら、もう言うことないね』とおっしゃり、あっ、そういう可能性もあるんだと気づくことができました」

その後、シルク・ドゥ・ソレイユが映画を作ることとなり、新たな演目にバトントワリングを入れてみたいという話がバトン協会に舞い込みます。トワラーとして高橋さんも資料を提出したのですが、その話は立ち消えになってしまったのだそう。その後、シルク・ドゥ・ソレイユの本部があるモントリオールでトレーニングが行われていることを知り、自分にとってプラスになると考えて資料を送付します。その後、シルク・ドゥ・ソレイユからEメールが。「新しいショーに興味はありますか?」という内容でした。

高橋 典子氏

「本当にびっくりして、何度も何度も、本当にシルク・ドゥ・ソレイユからだよね?と確認してから、『もちろん興味あります!』と返信しました。トレーニングに行ってみると、登場人物の一人を演じるということがわかり、私は恥ずかしがり屋なので役者業はなるべくやりたくないことのひとつだったんですけれども、やることになりました。なかなか自分の殻を破れず、時には涙を流しながらクリエーションをしたこともあります」

さらに、バトンではなくフルートを回すなど、初めてのことばかりだったショー。1年以上かけて練習し、完成させ、2004年にソフトオープニングの日を迎えます。「佐々木かをりさんに今回のスピーチのお話をいただき、慣れないことですが『やります』と答えられたのは、ここにつながっていたのかなと思っております」と、挑戦の日々を振り返りました。

先日、ついに出演7000回目となったショー!!当日のショーが終わると仲間たちがサプライズで舞台裏で祝福してくれた映像も流れます。7000回続けていても、「ここはこうしたらいい、と思うことが毎回あります。いずれはやり切りたいという気持ちがあり、それまではやめられません。そこに突き進んでいます!」と締めくくった高橋さんの凛とした表情から、揺らぐことのない「I Challenge」が伝わってくる、心震えるスピーチでした。

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