講演
シリコンバレーから見える景色

リーダーとして、チームとして成果を上げる「共感」と「機会」。

ランドバーグ史枝Shie Lundberg

Google Inc. ディレクター トラスト&セイフティ Play & Android

「こちらはもうすぐ夜の7時です」と、米国カリフォルニア州、シリコンバレー在住のランドバーグ史枝さんがご自宅から登壇。後ろの窓からは、うっすらと夕闇が迫る景色が見えます。

現在、グーグル本社で、全世界で25億以上のデバイスで使われているAndroidおよびGoogle Playのトラスト&セイフティ業務を統括するランドバーグさん。シリコンバレーから、今、世界をどう見ているのか、私たちはそこから何を学べるのかをお話しいただきます。

「こちらもコロナ禍でビジネスは停滞しています。多くの企業は、2021年半ばまでのリモートワークを決定しました。グーグルも例外ではなく、数千人もの環境を整えるのは大変で、その対応に追われていました」

さらに全米各地で起こっている人種差別運動。カリフォルニアでは大規模な森林火災も。混沌とした状況は、「アメリカの同時多発テロのときに近い」と語ります。大きな打撃とともに変化した、危機管理の常識。当時の経験から学び、ニューノーマルに必要なこととして挙げたのは、「Empathy(共感)」と「Opportunity(機会)」です。

「困難が続く状況のなかで、リーダーとして、個人として一番大事なことはEmpathy、共感する力。チームメンバーが安心して働けるよう、心身が健康でいられる環境をつくること。今の状況でストレスを感じるのは普通のことです。自分は大丈夫ではないことを吐露できる環境があれば、個人の生産性も上がり、チームとしても多くのことを達成できます」
グーグルでも、今、従業員のメンタルヘルスに非常に力を入れていると言います。

そして「『この状況は、イノベーションを起こすのに適している』と考える人がシリコンバレーには多い」と、今を「Opportunity」として捉えることの重要性も語られます。
「今までは行けなかった地域へのバーチャル出張、遠隔診療アプリ、世界の一流大学が無料で講座公開するなど、新しいニーズに応えるアクションが次々と生まれています」
ランドバーグさん自身も、ハーバード大学のコンピュータサイエンスの通年授業を中学生の息子さんとともに無料受講しているという新しい日常を話してくださいました。

最後に、より多くの女性がニューノーマルの時代に成長するために必要なAllyship(支援)について語られます。

「周囲に支援者がいることで、より大きな影響力、発信力が持てるようになります。グーグルでは『Women Will』や『Women@Google』というコミュニティで社内外の働く女性を応援し、日本でも活発に活動しています。今回をまたとないOpportunityと考え、あなたもAllyship の機会を見つけてみてください」

今という時代を新しい視点で捉えるメッセージが、力強く締めくくられました。

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