2人目の基調講演は、ニューヨークと同じく土曜日の朝を迎えているジョージア州アトランタからです。「このカンファレンス、大好きです。素晴らしい情熱！」とあふれる笑顔で登場したのは、最先端の情報テクノロジーで、ペンタゴンをはじめとするトップ機関のセキュリティを担う起業家のフィリス・ニューハウスさん。

ネットワークでつながる参加者に向けて、「今、家にいますけれど、姉妹に囲まれている感じがします」と語り掛けます。そして話し始めたのは、原点となった「27歳の時に見た夢」です。
「朝方、まだ眠っているときに、頭のなかで話しかける声がしました。あなたは、自分の人生のポテンシャルをどれだけ使い切っているかと。100％のポテンシャルを発揮しきれてない、25％しか発揮できてない」と。

この夢で、人生が変わったと言うフィリスさん。「自分の人生を最大化したい！これから全身全霊で努力する。すべてにベストを尽くす」と誓います。当時所属していた米国陸軍に10年勤務した後、「女性リーダーとして、GOODではなく、GREATを目指す！」と決意し、起業。コネクションが与えられたら、当然と思わずに感謝することを忘れず、事業を拡大し続け、たった一人から400人の企業へ成長させます。現在はサイバーセキュリティの急成長企業として受賞も多い、世界が注目する経営者です。

女性起業家をサポートすることにも尽力。参加者にも、「自身のポテンシャルについて、毎朝、自問自答してほしい」と語り掛けます。
「平均的な人間は、30％くらいしか発揮できていません。毎日5％でもいい、上げようと努力して、最高のポテンシャルを人生で発揮してください」

そして、女性たちがつながることの大切さも訴えます。
「女性が一致団結し、自分たちのパワー、チャンスを使うことで、お互いのチャンスを創出できる。今、自分は何を分け与えることができるかを考えてください。あなたが持っているリソースを必要としている人がいるはずです」

最後に佐々木かをりが「ありがとう、フィリス」と話しかけると、「私が今日、赤い服を着たのは、かをりもきっと赤を着ると思ったからよ」と微笑みます。画面から見える広々としたご自宅は、ゲストルームでなくゲストハウスもあり、バスルームが13もある豪邸。まさにアメリカンドリームを叶えた証。兄弟が11人いる彼女がかつて住んでいた実家は3部屋のみ。「大人になったら大きな家に住もう」と語り合っていたそうです。

自分のポテンシャルを最大限に発揮し、Bigな夢をつかみ取る。フィリスさんのパワフルな言葉に、確かな勇気を受け取ったひとときとなりました。