円卓会議テーマ1
変革する新しいコミュニケーション

対話のハードルを下げ、意思決定を加速化。オンラインで広がる可能性とは

新しいコミュニケーションのスタイルを提案、急成長を遂げている注目の企業から、女性リーダーの登場です。ファシリテートはNECグローバルファイナンス本部長の青山朝子さんが務めます。

齋藤梨沙Lisa Saito

Slack Japan株式会社 マーケティング部 部長

メッセージやカレンダー、オンライン会議のツールなど、業務をすべて一か所に集約できるビジネス向けのメッセージプラットフォーム「 Slack (スラック)」を提供しているSlack Japanからは、 マーケティング部部長の齋藤梨沙さん。「かしこまった文章を書くメールに比べ、スラックを使うとコミュニケーションのハードルが下がります。同時に、蓄積された情報が会社の財産になります」とその特長を紹介します。ビジネス向けに加え、オンライン学習でも市場を拡大している「リンクトイン」を提供するリンクトイン・ジャパンからは、広告事業部の堀母日花さん。「今、オンライン学習がすごく伸びています。昨年の同じ時期と比べると、ユーザーは約5倍です。オンラインでできることの種類も増えています」

青山さんも「光海底ケーブルの敷設などでICTをグローバルに展開し、特に力を入れているのは生体認証を使ったサービス」と、自社の取り組みを紹介します。NECは、米国国立標準技術研究所(NIST)のベンチマークテストで、5回1位の評価を獲得した世界一を誇るNECの顔認証技術を持っており、国際女性ビジネス会議の入場確認でも過去2年にわたり採用されてきました。

堀母日花Monika Hori

リンクトイン・ジャパン株式会社
広告事業部門責任者(日本・韓国)

これからのコミュニケーションについて、議論が深められていきます。齋藤さんは「いわゆる階級型の組織だと、意思決定が遅い。情報をオープンにすることでスピードを高める環境づくりが可能になる」、堀さんも「オンラインで、時間や言語のハードルが思った以上に下がる。マインドセットをどんどん変えていきたい」と今後の展望を語ります。

参加者からは、「フランスから参加しています。朝の2時半から起きています!」というパワフルな声も。「金融投資アドバイザーとしてフランス全土に顧客がいるが、オンラインでの信頼をどう構築するか」という質問に、登壇者が自身の体験も交えて答えます。他にも「オンライン化すべきところと、そうでないところの境目は?」「オンラインに不慣れな人や、否定的な人をどう巻き込んでいくか」など、次々と世界各国の参加者からテーマが投げかけられ、活発に意見が交わされていきました。

青山朝子Asako Aoyama

日本電気株式会社
グローバルファイナンス本部長

あっという間に時間が迫り、まだまだ語り足りないなか、青山さんが締めくくります。
「フィジカルとオンライン、必ずしもどちらかだけにはならないというのを、今日は深く議論しました。これがニューノーマルということで、トライ・アンド・エラーをみんなで進めていく。そのなかで、新しいテクノロジーのパワーをいかに活用していくか、そこに企業の底ぢからが表れるのではないでしょうか」
まだ始まったばかりの、新しいコミュニケーション。変革の先には、さらに大きな可能性が広がっています。

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