2024年2月27日(火)

六本木ヒルズクラブ

THE BOARD SUMMIT THE BOARD SUMMIT

第1回THE BOARD
SUMMIT

2024.02.27(火)

16:00-20:00

開催場所:六本木ヒルズクラブ

レポート

REPORT

当日のダイジェスト動画

3月15日(金)5:45am放送 テレビ東京「モーニングサテライト」で放送されました! 3月15日(金)5:45am放送 テレビ東京「モーニングサテライト」で放送されました!

企業のガバナンス向上に
貢献し、学び続ける。
日本初の女性・独立社外
取締役サミット、開催! 2024年2月27日(火)
六本木ヒルズクラブ

真の意味で企業価値を上げ、ガバナンスを強化するために、独立社外取締役はどのように貢献し、学び続けているのか。女性の独立社外取締役を可視化する、これまでにないテーマを掲げた、第1回のTHE BOARD SUMMITが開催されました。

グローバル企業のCEOなどそうそうたるメンバー10名が登壇する会場に集まったのは、70名を超える経営経験豊かな女性たち。約3割が上場企業の社外取締役・監査役、約1割が非上場企業の社外取締役・監査役、その他、経営者、取締役など役員を務める方が約4割という参加者の熱気に包まれ、プログラムがスタートしました。

まずは、岸田文雄内閣総理大臣からのビデオメッセージです。2023年6月に政府決定した『女性版骨太の方針2023』で、2025年を目途にプライム市場上場企業で女性役員を1人以上選任、 2030年までに女性役員比率を30%以上とする目標を東京証券取引場の規則に設けるなどの取り組みを紹介し、「本日の会議は、女性取締役をテーマに定めた日本初のサミット。皆様のご活躍こそが新しい資本主義の実現に必要です」と期待を寄せました。

続いて本サミットの発起人であり、主催であるTHE BOARD代表、イー・ウーマン代表取締役の佐々木かをり氏が挨拶。「本日は女性が活躍するということの本当の意味として、独立社外取締役の女性たちが、ガバナンス向上にどう貢献しているのかに注目していきたいと思います」と呼びかけます。
そして本サミットの目的を3つ掲げました。「女性取締役が学び、ガバナンス向上に貢献する力を高める」「女性取締役・監査役の候補者は多くいることを可視化し、採用希望の企業に伝える」「メディアなどの発信を通じて社外取締役の貢献の実態を知っていただく」とし、「今日は、最前線の皆様がご登壇。全員で学び、さらなる貢献に結びつけたいと思います」と語りました。

基調講演の1人目は、東京証券取引所 代表取締役社長の岩永守幸氏です。「ガバナンスの強化と企業経営の未来」と題し、東京証券取引所の取り組みを紹介。2015年にコーポレート・ガバナンス・コード策定、さらに2度の改訂を経て、「その都度、取締役会はジェンダーや国際性などの多様性と適正な規模を両立すべきとはっきり明記している」と述べます。
さらに、「当初から独立社外取締役を重視し、上場会社は独立社外取締役を2名以上、できれば1/3以上選任していただきたいと。2回目の改定ではプライム市場の企業では独立社外取締役を1/3以上、できれば過半数と水準を上げてきている」と、企業への働きかけに言及しました。

次に、ブラックロック・ジャパン株式会社 代表取締役社長CEO有田浩之氏が壇上へ。「取締役会の多様性の重要性――投資家の視点」をテーマに、自社の多様性への取り組みを紹介。投資家から企業に求める取り組みとしては、「TOPIX100を構成する企業に2名以上の取締役・女性役員の選任を求め、今年はTOPIX Mid400を構成する企業についても女性1名以上の選任を求める基準の適用を予定している」とのこと。
「若い世代に対する我々の責任の一つが、長期的な企業価値の向上。そのために取り組むべき課題が、取締役会や経営陣の多様性の確保という決意を皆さんと再認識したい」と語りました。

基調講演を締めくくるのは、ANAホールディングスなど3社の社外取締役を務める小林いずみ氏。「取締役会10年の進化」として、「現在は多様性が進んでいる」と評価する一方で、「企業はコーポレート・ガバナンス・コードで求められる項目を満たすことが目的になっていて、何のために要求されているのかが十分に考えられていない。また、社内の取締役と社外の取締役がイコールフッティングな議論ができていない」という指摘も。
「私自身は、常に社内の当たり前をぶち壊すような発言をする。必ずチャレンジをする。ブレーキだけでなくアクセルを踏む手伝いをする、これも社外取締役の役割と思っています」

後半は、2つのトークショーです。いずれも佐々木かをり氏がファシリテートを務めます。
1つ目のテーマは、「取締役会における独立取締役の役割とその遂行に必要なこと」。独立取締役を務める4名での議論です。

安田結子氏(ボードアドバイザーズ取締役副社長、村田製作所社外取締役)は、「自分がどういうインプットを常に続けるか。その時々の議題説明に追われるのではなく、数年間の変化を振り返る必要がある」と語り、求められるスキルセットとして「機関投資家の視点、外国人、デジタル」と提言。

ワイズマン廣田綾子氏(ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド取締役、東芝 元社外取締役、SBIホールディングス 元社外取締役)は、「1980年後半から90年代前半のアメリカで次々と大企業が買収される動きがあった。今の日本はそれに似ている。一番のプロテクションは、企業価値を向上すること」と語ります。
本田桂子氏(コロンビア大学客員教授・AGC社外取締役、三菱UFJフィナンシャル・グループ社外取締役)は、取締役会での役割について「中長期的な課題と優先順位は何か、自分が属するスキルマトリックスを眺め、発言を考える。私たちの役割は執行に正しい質問を投げかけ、気づきの機会をもっていただくこと」と具体的な実践を述べました。

2つ目は、独立社外取締役を受け入れている企業の経営者3名が登壇。「多様性のある取締役会の経営インパクト」をテーマに意見を交わします。
茅野みつる氏(伊藤忠商事 常務執行役員、伊藤忠インターナショナル前社長)は、「今年4月から女性の執行役員が私を含めて6人に。ここにも社外取締役の方たちの後押しが重要な役割を担っている。我々執行サイドにも女性役員がいることが非常に大事で、日本もそういう流れになるということを見せてくれている」と、その貢献を評価します。
魚谷雅彦氏(資生堂代表取締役会長CEO)は、自身が代表取締役に任命された背景に触れ、「140年続いた会社のCEOを社外から迎え入れるほどの危機感をもち、社外取締役がリードして進めていた。執行を監督する一方で、様々な改革に対して自分たちの責任範囲にもなるという立ち位置でいてもらうのがすごくいい」と期待を寄せました。

廣田康人氏(アシックス代表取締役会長CEO)は、「売り上げの80%が海外なので、喫緊の課題はグローバル。例えば『Black Lives Matter』についてアスリートはとても敏感であり、我々に意見を求めてくる。社外取締役の発言は弊社のアクションへの後押しとなりありがたかった」と役員会での多様な視点での議論を評価します。

ネットワーキングでは、「社外取締役として、さらに何を勉強したら良いのかが明確になった」「独立社外として、どんな視点での発言をしていくのが重要か、再確認し、身が引き締まった」「このような学びの機会を待っていた」「投資家、社外取締役、執行サイドなど、多様な立場からの意見が一度に聞けた貴重な機会」など、参加者から続々と喜びの声が。1時間大いに語り合い、今後の社外取締役就任意欲を高め、第2回目のサミット開催への期待と共に終了しました。

THE BOARD SUMMITとは

THE BOARD による、初の女性・独立社外取締役サミットです。独立社外取締役が企業のガバナンスを高めること、多様な視点を取り入れるダイバーシティ経営が企業価値を高めることは明白です。本サミットには、独立社外取締役や監査役をお探しの企業の皆様、また就任されようとする経営経験豊かな女性たちがつどい、学びます。ガバナンスを高め企業価値を高めることに貢献するために、今後定期的に開催を予定しています。

THE BOARD SUMMITのパーパス

1: 女性取締役・監査役の学びと繋がり、就任への第一歩となること
2: 女性・独立社外取締役を可視化し、採用予定の企業を支援すること
3: メディアを通じて社会全体がガバナンス向上についての理解を促進するよう発信すること

主催

THE BOARD

THE BOARD

ewomen

株式会社イー・ウーマン

THE BOARDとは THE BOARDとは

THE BOARDとは

THE BOARDは、女性取締役・監査役の学びとつながりのための組織です。
2022年10月からはアメリカの女性取締役ネットワーク 50/50 Women on Boards と提携し、相互の情報交換、勉強会の実施も始めました。女性取締役の皆様、ご参加ください。
そして、企業の皆様、最適な候補者を推薦しますので、ぜひお問合せください。