トークショー年齢は関係ない!

  • 若宮 正子
    若宮 正子

    特定非営利活動法人ブロードバンドスクール協会
    理事

  • 西林 咲音
    西林 咲音

    品川女子学院高等部3年在籍
    女子高生プログラマー

  • 茂木 健一郎
    茂木 健一郎(F)

    脳科学者
    ソニーコンピュータサイエンス研究所 シニアリサーチャー
    東京大学、大阪大学、日本女子大学 非常勤講師


好きだから楽しむ、学ぶ。年齢も性別も超えて、個人が評価される社会に

年齢は関係ない!写真

83歳と17歳のプログラマーが壇上に! ファシリテートは脳科学者の茂木健一郎さんです。若宮正子さんはプログラミング言語がモチーフのTシャツ、西林咲音さんは制服姿で登場。異色の組み合わせとなった3人がステージに立っただけで期待が高まります。

「この会議を予測不可能な発言で攪乱していきたい」と口火を切る茂木さん。今年もほとんど座ることなくステージを縦横無尽に歩き、ときには壇上にいる実行委員長の佐々木かをりに突然話しかけながら、エキサイティングに楽しく盛り上げていきます。

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「若宮さん、iPhoneアプリの開発を始めたのは何歳から?」
「80歳を過ぎてからです。エクセルアートを始めたり、3Dプリンタでペンダントをつくったり、昔から何かつくっちゃうことが好きだったので、アプリはそのOne of themで」

「西林さんがプログラミングを始めたきっかけは?」
「(ITの)サマーキャンプに参加したことです。はじめはパソコンの電源の位置もわからなかったんですが、才能があるかどうかより、やってみたいという想いで始めました」

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若宮さんがアップルCEOのティム・クック氏に招待かれてアメリカへ渡った際には、シニアにとって使いやすいアプリがない現状を伝えようと、通訳を通じて思いの丈を話したといいます。国連に招かれて基調講演を行った際には、オファーのメールを「ガセじゃないかと心配しながら」、翻訳ソフトでやりとり。「ちょっと皆さん、聞きましたか。英語が話せなくてもいい、翻訳ソフトにコピペでもいいんです。どう、かをりさん!」と茂木さんが呼びかけると、佐々木が楽し気に笑いながら「いいじゃないですか!」と答えます。

その後は若宮さんから「皆さんへプレゼント」と、iPadのソフトで琴を演奏した映像を披露。西林さんも、自作のアプリを実演し、映像で紹介します。「持病の頭痛の不安を、可視化することで解決できないか、という思いから開発した体調管理アプリです」という言葉に参加者も真剣に聞きいります。「僕もダウンロードしました。さっそく毎日使いたい」と、茂木さんもそのクオリティに太鼓判。

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どんな社会になってほしいか、という茂木さんの問いに、2人はダイバーシティ社会に向けての期待を語ります。「女子高生だからとか女性だからという理由で注目されるのでなく、技術に関しての正当な評価を得られる社会になったらいいなと思います」と西林さん。「世の中には差別が好きな人というのがいる。そういう人の頭をみんなで構造改革しましょう」と若宮さん。
茂木さんは「ジェンダーの問題で、日本は何周も遅れている。この状況を変えるために、この会議もさらにエッジの効いたテーマを」と、全体会議の締めくくりにふさわしい、最後まで全員を巻き込んでのパワフルなひとときとなりました。