講演しなやかに強い政治を

  • 本田 桂子
    野田聖子

    総務大臣 女性活躍担当大臣
    内閣府特命担当大臣
    自由民主党 衆議院議員


社会制度をつくりかえ、働く女性たちにフェアな舞台を。

本田 桂子写真

佐々木かをりから「私が早く総理になってほしいと願っている政治家」と紹介され、凛とした姿の野田聖子さんが壇上に立ちました。

「自分の話をする前に、皆さんに聞いていただきたいことがあります」
そう切り出した野田さん。7月に豪雨の被害に見舞われた西日本に思いを寄せ、亡くなられた方のご冥福を祈るとともに、「被災地で女性が駆け寄ってきて、私をハグしてくれた。私は思い切り抱きとめるしかありませんでした。この場では想像できない厳しい現実が日本にあることをご理解いただき、引き続きご支援をお願いします」と呼びかけると、温かく大きな拍手が起こりました。

本田 桂子写真

昨年、2017年8月3日、安倍内閣のもとで総務大臣、女性活躍担当大臣、男女共同参画の担当大臣に任命され、「走りに走ってきた」という野田さん。テーマのLive Strongについて「自分を信じること。私たちは強い力、大きな声に屈することがしばしばあります。自分自身が誰よりも汗をかいて学び、そしてエビデンスをもって『これなんだ』といえるものがあれば、それに対しては徹底的に自分を信じてあげること。これが強さの素につながるのではないか」と語ります。

「野田さんが女性活躍担当大臣として最初に取り掛かったことは「仕切り直し」。第二次安倍内閣発足時に成長戦略として女性活躍が打ち出されたものの、「一枚看板でよかったものが、5年半たっていくつもの看板が立つことで若干見えにくくなっていた。仕切り直しをすることが私の大臣としての務めだと思った」と振り返ります。

そして、一番重きをおいた言葉は「フェアネス」。実力があっても子育てを一手に担うことで社会での活躍が難しくなっている女性たちにフェアな舞台を与えるため、男女で偏りのある育児家事の均等化を目指し、そのために社会制度をつくりかえる必要があると訴えます。ただし、その解決をする政治の場にあまりにも女性が少ないという現実。それを乗り越えるために、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が成立したことを報告し、「政府はすべての有権者に対し、『この国は将来に向かって議員を均等にしていく』という大きな目標を常に伝えていく」とコミットしました。

「私たちは何も失うものはありません。ここにいる皆さんが明るい方向へ向かって、私たちを幸せにするために、子どもたちに安全安心な社会を残すために、ひとつにまとまることができれば、ということを願います」

この日最初の講演にふさわしい、すがすがしく前向きな言葉に、会場からは割れんばかりの拍手が送られました。