リポート

トークショー 1

トークショー 1

「Women's advancemet overseas」

ディーパ・ゴパラン・ワドワ

ディーパ・ゴパラン・ワドワ

駐日インド大使館
駐日特命全権大使

モハウ・ペコ

モハウ・ペコ

駐日南アフリカ共和国大使館
駐日特命全権大使

ローズマリー・マカーニー

プラン・カナダ事務局長 兼 CEO

石倉 洋子(F)

一橋大学名誉教授

トークショーの様子
石倉 洋子さん
ディーパ・ゴパラン・ワドワ大使

「先ほど安倍総理が、日本での女性活躍、ダイバーシティ推進の話をされました。では、海外の実情はどうか。それぞれの国での女性の地位はどうかなど、お話しましょう」と、ファシリテーターの石倉先生。いつもながらの凜とした立ち姿で、トークショーは英語で行われました。

インドでは、「憲法で男女平等は言われているが、女性をエンパワーするためのインフラづくりが重要だった。インドでは女性も政治家、大統領、首相や銀行総裁を含むあらゆる業種のトップを務めるが、貧困に苦しむ女性が多いのも現実。教育によって社会・経済的にも女性をエンパワーさせるさまざまな取り組みを行っている。その活動の多くをリードしているのも女性」と、ディーパ・ゴパラン・ワドワ大使。

モハウ・ペコ大使
ローズマリー・マカーニーさん

続いてモハウ・ペコ大使が「南アフリカでは、23年前に女性たちが声をあげ、女性グループをつくってカウンセリングを行うなど、お互いに共助で支え合った。そうした女性の声を憲法に反映して、“女性憲章”をつくることが出来た。現在は、女性が“チャンピオン”としての地位を築けるよう、向上できるように、国策として取り組み、多くの女性が動いている」と、南アフリカでの闘いの歴史と現状を伝えます。

そして、国際NGO「プラン」のカナダ事務局長 兼CEOを努めるローズマリー・マカーニーさんが、「カナダでも男女平等の条文は憲法にあります。それでも女性取締役の比率は低いまま。賃金格差もある。成功した女性でさえ、“女だから”という考えにいまだにとらわれている――これを私は小さな声と呼んでいるが、そんな声は消し去るべき。女性のキャリアは男性のように“直線的”にプロモートするようにはなっていない。介護や子育てで一時的にスローダウンした後、男性が引退したり健康問題を抱えたりする50~60代に再びスピードアップすることもある」と述べると、石倉先生が「女性のキャリアは直線的にはいかない」との言葉を「大変興味深い」とし、「そんな中で女性が歴史を作っていくためにはどうすればいいのか?」と問いかけます。

トークショーの様子
トークショーの様子

「自分にはパワーがあると理解して! 自分たちのやり方、パワーをどう使うかが重要。大胆に力を使っていきましょう!」モハウ・ペコ大使のチカラのこもったメッセージに、多くの参加者が頷きます。「日本のソリューションは、日本の“型”から生まれるもの。日本の女性ならではの道をつくって下さい」とディーパ・ゴパラン・ワドワ大使。
また、「情熱的に、現実的に前進しましょう。仕事には女性向けも男性向けもなく、能力こそがすべてです。人生と仕事のバランスはひとそれぞれ。おそらく、仕事とそれ以外を分けずに考えるほうがいいのです。あなたの飛躍を支えてくれる人生のパートナーを上手く選んでください。それこそが一番重要な選択だと私は考えています」とローズマリー・マカーニーさんが話すと、共感の笑みが広がります。

最後は、「歴史をつくるには、明確な意思をもってやりとげることが大切。小さな一歩でも、毎日歩み続けよう。行動を起こそう!」と石倉先生の言葉に大きな拍手がおくられました。海外の実情を知り、共感し、考え、励まされ……。終始エンパワーされるトークショーとなりました。

トークショーの様子 トークショーの様子 トークショーの様子

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。

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