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ご挨拶

佐々木かをり

佐々木 かをり

株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長

「女性のための脇道は整備された。これからは、脇道でなく、
 みんながどの道を選択しても主たる道を歩いていける時代にしたい」

幕開けを今か今かと待ちわびる満場の1100人。しばし、国際女性ビジネス会議20年の歴史をたどるビデオが流れます。第1回目から19回目前での会議を映し出す映像に、会場が引き込まれます。そこで開会宣言。国際女性ビジネス会議実行委員長である佐々木かをりが以下のようにご挨拶しました。

佐々木かをり

「今年のテーマはMake History、歴史を動かす、としました。20年という節目に、この20年を振り返りこれからの20年を考える、そんな時にしたいなと思っています。ダイバーシティという言葉がいろいろなところで聞こえるようになっていますが、これは女性活用ではありません。多様な視点でさまざまなアイデアがディスカッションの過程に含み入れられるという意味なのです。ダイバ—シティで一番大事なことは多様な視点なのです。ということは、私たち一人ひとりが、自らの視点を持ち、貢献することが要となって来ます。去年のテーマGame Changerは、私達ひとりひとりが社会に貢献する中で、待っていないで積極的に関わってゲームを変えて行こうじゃないか、ルールを変える人になってゆこうじゃないかということでした。そして、20年にふさわしいテーマは何かと考えたときに、Make History、歴史を動かすという言葉に辿り着きました。今日、ここから皆で時代を動かして行きましょう」と、テーマに込められた想いを語ります。

佐々木かをり

「この20年を振り返ると、女性たちにとって働きやすい環境を作るためにとさまざまな法案がつくられて来ました。しかしそれは主たる道を何も変化させないで、女性のための脇道をつくって来たということではないでしょうか。脇道は整備されたので、女性にとっては歩きやすい道になったと錯覚も起こしますが、主たる道が変わらない限り、混じり合うことなく別々の道を歩いてしまいます。多様な働き方を実現するためにもこれからは一つの道にしようじゃないか、いろいろな働き方、暮らし方をする中で、みんながどんな選択しても主たる道を歩いていけるという、そんな時代にしたいと思っているのです」とのメッセージに、会場の多くの女性が頷きます。

さらに、国際女性ビジネス会議をスタートした20年前、経済団体の方に「そんな会議は必要ない。日本の経済の主流は大企業であって、女性達や中小企業や外資系や起業家はすべて経済の落ちこぼれなのだから、そんな人達に大企業はサポートしません、そんな会議をやっても無駄ですよ」とお説教されたエピソードには、あちらこちらから笑いが。

佐々木かをり

「いま時代は変わって、そんなことは言っていられません。この会場におられる多くの方が大企業で働いているはず。そして今、女性を含めさまざまな人の手や知恵を集めなければ前に進めないと誰もが気づいています」とし、今日ここに集まった方の多様性についても言及しました。「平均30〜40代の働く女性ですが、男性も1割程いらっしゃいます。女子高生や女子大生に加え、去年12歳で参加した男の子が今年は13歳で2年連続参加。また、今回は、ある上場企業の社長様でWEBから申し込まれた方もいて、時代は動いているなあと感じます」

そして、「この会場がどうして素晴らしいかというと、総勢61人のスピーカー、そして1100人の参加者のみなさんが、全員プラスの良い体験をしようという熱意と情熱と愛情を持って参加しているということなんです」と述べ、「今日は20年目、第20回なので、さまざまな企画とサプライズを用意しています。8時半まで目が離せません。どうぞエネルギーを充満させながら、参加していただきたいと思います。良い体験を、1日をつくり、今日をスタートとして歴史をみんなで動かして行きましょう!」と、声高く1100人の参加者に呼びかけました。今日一日への期待が一気に高まります。

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。

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