リポート

スピーチ

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「選択し続けるキャリア」

鎌田 由美子

鎌田 由美子

カルビー株式会社
上級執行役員
事業開発本部長

「かれこれ5年間ほど国際女性ビジネス会議に参加させていて、本当に毎回、私自身が学びを得ています」と元気あふれる声でスピーチをはじめた鎌田由美子さんは、26年間JR東日本での仕事を通じて体験されたことを振り返りながらお話くださいました。

鎌田 由美子

まず初めに、「本日お話したいことは一つだけ。一緒に行動して行きましょう!」と明言。そしてパワーポイントを活用しながら、自らの略歴を語ります。1989年にJR東日本が最初に文系大卒女子を採用した年に入社、2001年、35歳のときに「駅ナカ」の前身となるプロジェクトリーダーに着任。2005年エキュート大宮を開業後、子会社の社長に。2008年に本社に戻ってからは地域活性化、子育て支援を担当し、今年2月、カルビー株式会社へ。

鎌田 由美子
鎌田 由美子

「ステーション・ルネッサンス」というコンセプトから生まれたエキナカプロジェクトは、担当した30名のうち半分が女性だったといいます。全く新しいことを始めるのは前例がなく、周囲への説明が難しかったこと。当時、取引先に「駅に出店してください」と頼みに行くと、「あんな場所に出店したらうちのブランドイメージが傷つく」と断られたエピソードなども……。また、6次産業化、青森の「A-Factory」でオリジナルのシードル販売に漕ぎつけるまでのご苦労なども、ユーモアを交えながら淡々と話され、満場の参加者は身を乗り出すようにして鎌田さんの一言一言を受けとめていました。

「22歳からずっと仕事をして来たけれど、いつでもどこかで自信がなく、迷っていたように思います。45になって、地域活性化の仕事に没頭したとき、迷いがなくなりました。一生こういう仕事をしていきたいと思いました」と、等身大の自分を開示してくださる鎌田さん。そして、昨年友人を失い、「今日は元気でも明日元気である保証はない」「時間は有限だ」と痛感し、以前から興味のあったメーカーに転職したと胸の内を静かに、きっぱりと、語ってくださいました。

鎌田 由美子

また、転職したカルビー株式会社は、ダイバーシティを推進している会社として有名。女性管理職比率がどんどん増え、役員の中にも女性が多い。これは、トップがコミットメントし、組織がアクションを起こし、着実に6年の積み重ねで今日があると、カルビーの現状を示しながら説明。「波風が立つのを恐れてアクションを起こさなければ何も変わらない。組織が変わるのを待っていては人生が終わってしまう」と、力強くメッセージ。

最後は、マザー・テレサの言葉を読み上げてスピーチを締め括りました。「人生とは夢です、それを実現してください。人生とは挑戦です、叶えてください。人生とはゲームです、楽しんでください。人生とは冒険です、思い切ってやってください。人生とは生きることです、闘い抜いてください」その言葉に重ねた鎌田さんの想い、そして参加者一人ひとりの想いは、きっと新たな一歩へとつながることでしょう。

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。

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