リポート

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円卓会議104

保育を改革する!為の自由討論

稲田 朋美さん

稲田 朋美さん

内閣府特命担当大臣(規制改革)・クールジャパン戦略担当大臣

翁 百合さん

翁 百合さん

株式会社日本総合研究所 理事

ハリス 鈴木 絵美さん

ハリス 鈴木 絵美さん

Change.org日本代表

佐々木 かをりさん

佐々木 かをり(F)

株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長 株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長

※ Fはファシリテータです。

全体写真

翁 百合さん

翁 百合さん

稲田 朋美さん

稲田 朋美さん

改革は進んでいるものの、未だ多くの課題が残る保育。働く親にとって、また、子どもたちにとってどんな保育が必要なのか。規制改革はどこまで進んでいるのか。これからどこに進めればいいのかなどを、「自由討論」のタイトル通りに会場の参加者と一緒にディスカッションします。

登壇者は、内閣府規制改革担当の稲田朋美大臣、ネット上でシフトをつくりだしているハリス鈴木絵美さん、内閣府規制改革会議の委員をつとめる翁百合さん、林 いづみさん、そしてファシリテーターとして佐々木かをりも参加します。

まずは翁さんより、規制改革会議における保育園に関してのこれまでの取り組みが紹介されます。「株式会社の参入などで量的な拡大、質の向上にも取り組んでいます。そして保育士も増やすために資格試験の回数を年に一度から二度に増やそうとしていますが、今はまだ通りません。でも、絶対にあきらめないで続けます」

林 いづみさん

林 いづみさん

ハリス 鈴木 絵美さん

ハリス 鈴木 絵美さん

翁さんのパワフルな言葉を受け、稲田大臣も「いらない規制、やらなくていい事業がたくさんあります。その後ろには既得権益があるわけです」。林さんもうなずき、「規制改革会議に参加したことで、改革が難しい理由が肌身でわかった」と、まさにスタートからさっそく本音が飛び交う場に。ルールを変える現場にいる皆さんならではのリアルな議論に、会場はぐんぐん引き込まれていきます。

規制改革を阻むものが多い現状を変えていくには「サイレントマジョリティになってはいけない」という林さん。そこで、Change.orgの日本代表であるハリス鈴木さんが、ネット署名の活動について改めて会場の皆さんに説明します。 「私たちが声を上げて世論をつくらないと社会は変えられない。不満で終わらせず、どうやって自分のアクションに結びつけるかが大事だと思います」

後半は会場の参加者も加わってディスカッションがスタート。保育士を目指している学生、現役の保育士、経営者などさまざまな立場の方が、次々とテーマを投げかけます。「保育園と幼稚園の一体化が進まない理由は?」「受け入れを柔軟にするために、2期入園制度を導入してはどうか」「子育て経験のある高齢者の活用を進めてほしい」 会議が進むについてますます多くの方の手が上がり、様々な視点で新たなアイディアどんどん生まれていきました。

佐々木 かをり

佐々木 かをり

多様な意見をシェアした最後に、登壇者の皆さんからは「みんなアイディアはいっぱいあるのだから、それをもっと可視化しましょう」「社会に対して影響を持てることを信じて、結果につなげましょう」など、力強い言葉が。まだまだ話したりなさそうな皆さんの表情に応えるように、佐々木が「このような熱意あふれるディスカッションを、今後もアレンジします。今日を機会に、皆さん、ぜひ具体的な声を上げてください」と締めくくり、志高い皆さんとのひとときが幕を閉じました。

線

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イー・ウーマンピアからのレポート

イー・ウーマンピアとは?

井口 靖子 さん

私にとっては初めての国際女性ビジネス会議でした。ピアになったときからこの会議のことは知っていましたが、自分のレベルでは到底ついていけないだろうと諦めていました。しかし、今回参加に踏み切ってみて、とにかくすべての時間が充実していて楽しく、会場を後にするときには早くも「来年もぜひ来よう!」と思ったくらい実りある経験となりました。その一つが円卓会議。私が参加したうちの一つは「保育を改革する!ための自由討論」でした。安倍内閣の担当大臣でもある稲田朋美大臣はお嬢さんも一緒に参加。普段は聞けない政治の舞台で、この保育問題がどう取り上げられているのかをお聞きすることができました。また、Change.org日本代表のハリス鈴木絵美さんからは、名もない一人一人の意志が世界を変える力になることを教えていただきました。会場からも多くの働く母親たちからの生の声が出てきて、なかにはこれから保育士さんをめざす高校生もいらっしゃいました。そんな多様な方々と意見を共有できたことがなにより私自身の勉強になりましたし、パワーをもらえました。いつものようなネット上で自分の意見を書くのとは比べ物にならないくらい頭に響いてくる会議でした。

水谷 多加子 さん

規制改革会議委員、担当大臣のお三方から「皆さんの意見はそのまま会議に反映していきます!」という力強い発言があり、会場いっぱいの参加者と共に自由討論が始まりました。規制改革≠規制緩和ではなく、緩和すべきところは緩和し、強化すべきところは強化していくという点について。例えば、保育所の設置に関して、国の基準では株式会社が参入することが可能であっても、地方自治体での条例・運用によって参入が実現していない実態があります。待機児童ゼロを実現していくためには、認可保育園のみではなく、認証保育所や企業内保育所、保育ママ等も活用していくべきですが、様々な細かい規制があり、参入が進んでいないとのこと。量の拡大、質の向上、保育士の待遇改善等、課題は山積しています。会場からは「幼保一体化は進むのか」「100%満足できる保育でなくても、とにかく子どもを預けられる環境づくりが急務である」との意見が出され、発言を求める挙手は増えていく一方でした。Change.org等の新しいシステムも活用しながら、サイレント・マジョリティにとどまることなく、「これって変!」と思うことを発信していこう!という気持ちを共有することができました。

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。

過去の国際女性ビジネス会議

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