トークショー
SDGs時代の幸せとは

まず自分が幸せであること、そこから遠くの誰かの幸せを思い行動すること。

島田由香氏Yuka Shimada

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長

「今日の締めくくりとも言えるトークショー。これから新しい章のページを開いたと様々な角度から1日考えてきました。でも全てを横断的に捉えて大切なことは、どんな新しい幸せという価値観を持つのか、だと思います。このテーマについて是非このお二人に語っていただきたいと思います」
そんな佐々木かをりの紹介とともに、東京のスタジオに小島慶子さん、滞在中の石川県能登町から島田由香さんが登場。

開口一番、「ここでは、身近なところにあるハッピーから、SDGs時代の人類の幸福まで語ります」と小島さん。島田さんは、「毎年、中毒になるぐらい刺激やエネルギーをもらえる国際女性ビジネス会議。今日もこの会議自体が幸せにつながっていると思いながら聞いていました」と、笑顔で感想を一言。そこから話題は一気に、コロナ禍で感じたこと、気づいたことへ。

家族が海外に住んでいて、去年の1月から家族に会っていない。国が人流を制限しているために「自分の身体を家族のもとに持っていけない」、そう感じた小島さんは、「デジタルによって家族と距離が近くなり、濃密な時間を共有できたのは良かった」と振り返ります。
そして、「デジタルだからできることがある。その一方、身体を向こうに持っていけない限り体温を感じる幸せは味わえないのだということも改めて噛み締めた」

小島さんの話を受けて島田さんは、私たちもずっと「Work from Home」なので、直接会えない。でも、会えない時があるからこそ会えた時の感動がすごいし、会えるということの価値がわかったし、同時にデジタルでも愛情を伝えることができるのも体験した。「これからは、バイオロジカルもデジタルも両方オープンにして使うことができ、統合していけるのではないか」と、希望をこめて語ります。
「ベースに身体性があり、それをよりハッピーに生きるための架け橋としてデジタルがあるんだと、島田さんの話で再認識しました」と小島さん。

小島慶子氏Keiko Kojima

エッセイスト
東京大学大学院情報学環客員研究員

中盤からはずばり「幸せ」のテーマへとどんどん話が深まっていきます。幸せになる、ではなく「幸せである」が大切なこと。幸せは自分で選ぶものであること。「幸せな人は生産性が30%高い、営業成績は37%高い、創造性は3倍」など、「幸せだとビジネスが成功する」ことを裏付ける貴重なリサーチ結果を共有いただきました。さらに、「この3つがあると満たされて幸せを感じる」という3つのレバーが島田さんによって明かされます。

成長、自立&自律、つながり、という3つのレバー。それらは「SDGsの実現にも大切なこと、個人だけでなく社会にもそのまま当てはまる」と小島さんは指摘。SDGs時代には、自分の身体で感じた幸せや課題が、他人の身体ではどう感じられているかと思える想像力が大切であると強調します。

最後に島田さんは、「遠くの誰かのことを思える状態は、自分が幸せでないとできない。だからまず自分が満たされることが大切。それは物とか地位とかでなく、感謝の気持ち、喜び、誰かを祝福できる、といった幸福だと思う」とし、私たちは1秒ずつ死んでいっている。エネルギーと命を使って生きている。だからこそ、この瞬間を楽しんで強みを生かして、したいことをしましょうと呼びかけます。「そんなふうに私たちが1ミリでもなったら平和に近づくと、心から信じています」

聞いているだけで確実に幸せ。いつまでも聞いていたい。そんなお二人のトークショーでした。

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